塾長コラム
考える力をつける質問のしかた
「考える力がない子」を変える3つの問いかけ方
「基礎力はありますが、応用力がありません。自分でじっくり考える力が足りないので、応用問題ができないようですね。もう少し考える習慣を家庭でもつけてください」と言われました。確かに応用力がないと思い、子どもには「ちゃんと考えるようにね」と言ってはみますが、なかなか考えるようになっているようには思えません。考える力を身につけるにはどうしたらいいでしょうか。
これは以前、2014年から2年間、神戸新聞のマイベストプロに認定され、その後ヤフー知恵袋のカテゴリーマスターに選出され、教育に関する相談を受けていた時期に質問でよく聞かれたものです。
■子供に「考えなさい」という保護者がその意味をあまり知らないという事実…。
「応用力がない」という言葉はこれまで、数多く、あらゆる場面で聞いてきたし、塾講師として何度も言ってきた言葉です。
小学生の高学年になると、子供たちの解く問題も基礎問題と応用問題に分かれ、基礎問題はできるが、応用問題はできないという子は非常に多くなってきます。
上記の最終的な質問として「考える力を身につけるにはどうしたらいいでしょうか?」とあります。もちろん応用力をつけるには、考えることが大切なことなのですが「考える」とはどういうことか、そもそもその意味がわかっていないで使ってしまっている可能性もあります。 保護者の方は「”考える”とはどうすることかご存知ですか?」と問われてしっかりと答えられるでしょうか。
かくいう私も20歳半ばまで、正しい意味での「考える」とはどういうことか知りませんでした。 ですから勉強しても表面的に点数は取れますが、応用問題などの“変化球は打てなかった”のです。
20歳の半ばまでに、プロの塾講師として数多くの生徒を教えてきました。
その中には地頭が良く、放っておいても成績を上げていく生徒もいれば、テスト前に補習をしても平均点を10点も20点も下回って帰ってくるような生徒もいました。
そんなある時、重要なことに気づいたのでした。 それは、学校の先生をはじめ保護者の方の多くが「考えるとはどういうことか」あるいは「考える方法とは」を知らずに、子供たちに「考えなさい」という言葉を使っているということだったのです。 これでは言われたほうもたまったものではありません。 勉強の世界では、このように抽象的な言葉で激励するだけで方法論は伝えない、という不思議な現象が多々あるのです。
たとえば次の2つはその典型だと思います。
例1)「勉強しさない!」と言われることはあっても、「具体的な勉強方法」を教えてもらうことはあまりありません。それにもかかわらず、「勉強しなさい!」という言葉だけが独り歩きしている。
例2)「次回テストするから覚えてくるように」と言われることはあっても、「覚え方」を教えてもらったことはない。それにもかかわらず、誰もが覚え方を知っていることを前提として「次回テストするから」と言われる。
もちろん、この方法を教えてくれるすばらしい指導者は世の中にはたくさんいます。その先生に当たればラッキーですが、少なくとも私自身教えてもらった記憶はありませんし、さらに私が指導してきた子供たちに聞くと、これまでにその方法を教えてもらったことはないという子ばかりでした。
これでは、いくら「勉強しなさい」「覚えなさい」と言われても、せいぜい、ノートを見るか、教科書を眺めるか、問題集を1回解いたというレベルで「勉強したよ」となってしまうのも無理はありません。 しかも、そのようなやり方では点数につながらないため、元々面白くない勉強がさらに嫌になってしまいます。
これと同じことで「考えなさい」と言われても「考え方」を教えないので、いつまで経っても、考えるようになりません。まして応用力をつけるなど、夢のまた夢となってしまうのです。
■子供たちの「考える」が始まる、3つのアプローチ方法
そこでまずは「考える」とはどういうことか、私自身の考えをお話しします。これがわかると、子供にどのようなアプローチを取れば良いかわかります。
「考える」とは
「自分の言葉で語れること(What)」 「疑問に思うこと(Why)」 「手段や方法を思いつくこと(How)」 このどれかをしているときに「考えている」という状態になると考えます。
通常の教育現場では教える側からの「これは何?」「どこ?」「いつ?」「どっち?」が多く、このようなインプットばかりのアプローチでは、考えるという行為は起こりにくいのです。
しかし、次の3つのアプローチを使うと学ぶ側の「考える」が始まります。
1)「自分の言葉で語れること(What)」
「この問題の解き方を自分の言葉で言うとどうなる?」「この人の言っていることってどういうことだろうね?」「要するにこれはどういうことなんだろうね?」と聞き、【自分の言葉で】語らせるようにすると、頭が動き始めて、「考える」ことが始まります。
2)「疑問に思うこと(Why)」
「なぜそうなの?」「なぜだと思う?」「どうしてこうなんだろうね〜」と問われると人間は、考えます。どうしてだろうかと。たとえば、「どこに住んでるの?」と聞かれると、住所などの頭に入っている知識をアウトプットすればいいですね。この行為は考えていません。しかし「どうして、そこに住もうと思ったのですか」と聞かれると「あれ、どうしてだったかな」とその理由を考え始めますね。これが【考える】ということです。
3)「手段や方法を思いつくこと(How)」
「どうしたらいいと思う?」「どのように感じた?」など英語で言うHowに関係する質問をすると、考え出します。これも単に知識を問うているわけではなく、考えないと出てこない質問です。
これら3つのアプローチは、勉強での応用力のみならず、実は、社会人となってからも求められる重要な要素なのです。社会人の方を対象の研修やセミナーではよく「what why how」の3つについての話がされています。
これらは、いずれも社会で必要な視点であるといわれているからです。
「課題は何か?(What)」「なぜそうなのか?(Why)」「ではどうすればいいのか?(How)」という3つの視点がないと企業は進化発展できません。科学の世界でも、この3つを重ねて進化してきていますね。もちろん昨今のテクノロジーの進展もしかりです。
2020年の大学受験改革もこの考える力を求めて、論述式の問題が増えることが発表されています。知識の蓄積はもちろん必要です。その蓄えた知識をどう活かすかが問われる試験を大学入試で実施することになりそうです。
以上のように、社会に出て最も必要とされる3つのアプローチを使って、「考える力」をつけておくと、勉強での応用力のみならず、将来にもつながる本質的能力を手に入れたことになります。
■アウトプットの質を問うと台無しになる
ただし、気をつけなければならないことがあります。 それは「質問をしたけど、相手が答えられなくてもいい」ということを知っておくことです。
質問されると自動的に頭は考え出しますから、アウトプットの質は問いません。答えなくても頭は動いているということなのです。この点を知らないと「どうして、わからないの!」という言葉が出てしまいます。そうすると、せっかく考え始めた子どもをがっかりさせる可能性があるので注意が必要です。
このように「考える」ということができるようになるには【問いかけ】がとても大切になります。テーマは日常のテーマなんでも構いません。逆に勉強以外をテーマとしてほうがすんなりと入りやすいのですね。
ぜひ、ご家庭でこの3つのキーワードを使って「考える力」を伸ばしていってください。
不登校だった生徒が夢を叶えました!
先日嬉しいことがありました。卒業生のYさんが就職の内定が出たと報告しに来てくれたのです。
実は彼女、中2の秋~高3の大学に合格するまで当塾の個別ゼミに通っていました。
西明石から少し離れた地区から、イレギュラーな時期の入学希望。
訳有りな感じかなぁと思って、面接をすると「実は不登校で、学校に行っていません」とのこと。
「幼稚園の時のお友達がいるので…」という理由で塾を選んだという話でしたが、実は中1秋から部活のもめ事が原因で学校に通えなくなっていました。彼女が半年近く、家から出られない状態にあることを知った幼馴染が連絡を取って遊びに行ったことがきっかけとなり、外の世界を意識するようになったみたいで、少しずつ生活にも変化が表れてきたそうです。
そんな時に「もう高校に行くのは無理なんかなぁ」とふと漏らした言葉に、お母さんが希望の光を見い出し、幼馴染が通っていた当塾に入学を申し込みに来たのでした。
結局、個別ゼミで中1の復習から始めることにしました。
学校にも通えない状態は続いていましたので、塾の授業も決まった時間に来ることも困難で「2カ月ぶりに塾に来た」なんてこともありました。お母さんも、学校の先生も、もちろん私たちも粘り強く彼女をサポートし、中3の2学期くらいから学校にも通えるようになってきました。
時間通りの登校やみんなと一緒の教室に入るというのはハードルが高かったようですが、保健室や図書室登校を週2・3日程度は出来るようになった程度でしたが、それでも大きな進歩でした。
そして入試当日の学力テストに合格すれば、不登校だった生徒でも受け入れてくれる私立高校を探し、見事合格!
「高校は頑張って行く」と張り切っていましたが、高校入学から約一カ月半でまた教室に入れない状態に。
毎朝、起きて制服に着替えて学校に行く準備を整えても、玄関から外に出られないということが何日も続くなど高1・2は授業への出席不足が原因で留年となるギリギリの状況を、夏休みや冬休み、日曜なども利用して振替授業を行い、何とか乗り越えてきました。
それでも塾でテスト対策を中心に授業を行っていたので、成績は総合順位で40番前後を維持していました。
高2の冬に「保育士になりたい」と将来の夢を持った彼女は、高3になると以前よりも学校に通える日が増え、そして秋には推薦入試を受けて甲南女子大の保育科に合格を決めました。
大学に入学してからは連絡も途絶えていましたが、約4年振りに就職が決まったことを知らせに来てくれました。
こういうことが偶にあることが、この仕事の魅力の一つなんです。
また最後に、本人が「中学・高校とちゃんと学校にも行けなくて、普通なら、何もかもあきらめてしまう状況だったけど、先生に少しだけ遠回りな道を選ぶことになったけど、準備さえ出来ていれば追い付くチャンスはあるからって励まされたことが忘れられない」って言ってくれました。
自分の想いがきちんと相手に届いていたってことが、本当に嬉しくて…。
なりたいと言っていた保育士の夢が叶って良かったね。これからも頑張って下さい!
神戸新聞社のマイベストプロに。
神戸新聞社が主催する『マイベストプロ』に、塾長の山口が選ばれました。
『マイベストプロ』とは「本格的に相談する程ではないが、少し専門的なアドバイスがほしいなぁ」といった時、地元で気軽に相談できる専門家『○○のプロ』を紹介するというコンセプトで全国の新聞社や放送局が連携し展開している事業です。
山口には「塾講師としての長年の経験を活かし『教育のプロ』として受験勉強や学習方法など教育に関する悩みなどを相談できるアドバイザー的な役割をお願いしたい」とマイベストプロの事務局から昨年10月末に連絡をもらいました。
11月半ばに本格的な取材を受けた後、改めて最終審査を受け、正式に昨年末から一年間兵庫のマイベストプロとして登録されました。
http://mbp-kobe.com/bcacademy/
今回、神戸新聞社様からご連絡を頂き、マイベストプロとして登録されました、BCアカデミー塾長の山口です。
最初、神戸新聞社から連絡を頂いた時も「どうして私が?」という疑問しか湧いてきませんでした。
巷には何教室も運営している大手塾や全国展開のFC塾などがあり、個人塾を運営している私がなぜ選ばれたのか?
ですから電話を頂いた時も、取材を受けた時も真っ先に「どうして私が選ばれたのですか?」と尋ねたところ、事務局の方からは当塾の
①地元への密着度
②生徒重視の教育方針
③確かな実績
④当塾に関する調査結果
これらによって当塾が『十分に信頼できる』という評価になり、マイベストプロへの登録を要請された理由だそうです。
第三者から「認められる」もしくは「ある一定の評価を受ける」というのは、本当に嬉しいものです。
それが神戸新聞社のような情報発信に携わる大手メディアによるものなら尚更でした。
しかし、登録はしたものの「知らない人から、いきなり教育相談なんて本当にあるのかな?」と思っていましたが、既に何人かの相談がメールや電話でありました。
登録してすぐに、明石学区の他塾に通っている中3生の保護者の方から「学校の三者面談前に少しお話をお聞きしたい。塾の先生の勧める進路にも不信感が・・・。」という相談を受けました。
簡単に話をまとめると「塾の先生はランクの高い学校を勧めるばかりで、高校入学後のビジョンを示してくれないし、学校の先生もはっきりとしたことは言ってくれない。高校についての情報も周囲の噂や評判が中心で、成績の良い生徒の進学先などは耳に入ってくるけど、真ん中あたりの生徒の話などはよく分からないし・・・」と
日を改め、時間にして30分程度でしたがお話をさせて頂いて、各高校の特長を説明しながら高校選びのアドバイスをして、多少は悩みを解消してもらえたようでした。
悩み相談に回答しながら、塾の仕事ではないけど自分の仕事にも役に立つなと思いました。
という訳で、今年は本業である塾の仕事だけでなく、マイベストプロの仕事も頑張りたいと思います。
成績表。
はじめまして、BCアカデミー塾長の山口です。
不定期コラムの記念すべき第一回目に選んだテーマは、「成績表」
ここで話す成績表とはいわゆる「通知表」や「あゆみ」のこと。
定期テストや実力テストの点数や順位を知らせる成績表のことではありません。
現在の「通知表」や「あゆみ」は評価方法がが相対評価から絶対評 価に変わっ
てからは、生徒本人の学力をそのまま表すものではなくなりました。
当塾に学期中2回行われた定期テストで5科目の点数が447点と429点を取った
生徒がいます。校内順位は5位以内と17位以内でしたが、通知表の成績は5科目
合計で19点しかなくて・・・。
塾の日に三者面談で教えられた通知表の成績の話題になり、この生徒の点数を聞
いた同級生たちからは「えーっ」と驚きの声が上がりました。
たぶん誰もが、オール5ではなくても、5点評価の科目が2つ、3つはあるだろうと思
っていたのでしょう。一斉に生徒から「先生なんでー?」との声。
もう少し本人の話を聞くと、担任の先生から「もっと積極的に授業参加を」「丁寧な字
でノートを書いて欲しい」「大 人しくて、発言が少ない」「忘れ物がある」などと各教科
の先生が言っ てたと説明を受けたという話でした。
忘れ物などが減点の対象になるのは仕方ないとしても、性格的に大人しい生 徒は
大勢いるし、静かに授業を受けているからといって不真面目であるという理由には
ならないはず。
中学生も今春から教科書改訂があり、ゆとり教育以前の学習内容に戻り、 競争意
識を強く持ち込むのだから、通知表も相対評価に戻すべきでは?
公立高校の入試には通知表の成績を基にした内申点が大きく関係するし、定期テ
ストで平均94点取った生徒と平均70点台の生徒が同 じ評価点では不公平感が
出ると思いませんか?
という訳で、公立高校を受験予定の生徒は日頃の生活態度や授業への関わり方
なども気をつけておいて下さい。特に副教科は逆に成績を上げるチャンスです!!
公立高校入試の出願状況が昨日正午までの提出でほぼ確定。
内申点で最初に受験校が限定される恐れがあるので、中2・中1の生徒は気をつ
けて下さいね。
~第1回おしまい~
勉強好き?嫌い?
生徒たちに「勉強好き?嫌い?」と尋ねたら、ほぼ全員が「嫌い」と答えます。
また「家で勉強してる?」と聞くと、半数くらいは「してる」と答えます。
だけど「学校や塾の宿題以外で勉強してる?」と聞くと、大半は「宿題以外はして
ない」と正直な答えが返ってきます。
ここに成績を上げるヒントが隠されています!気付きましたか?
では、「ほとんどの生徒が学校で授業を聞いて、塾で勉強して、家で学校の課題
と塾の宿題だけし かしなかったら、みんなの成績はどうなるかな?」という質問
に対して「もともと賢い」という答えがあったので「学力レベルはほぼ無し」を条件
に加えると「学校や塾で真面目に授業に取り組んでいる生徒や宿題や課題を手
抜きせずに、きちんとしている生徒が成績良くて、その他は取り組み方次第で成
績の順位が変 わる」という認識を多くの生徒が持ってました。
「◇◇君は賢い」とか「△△さんは普通」などの子供たちの評価なんて、実はわず
かな差なのです。
これまでの勉強に対する取り組み方の違いが積み重なって、取り返しがつかない
程の大きな格差になって いる場合もありますが・・・、少しくらいの差ならいつでも
挽回可能なのです。
積極的に勉強している生徒がほとんどいない状況で、「少し勉強時間を増やして
みる」そして「それを継続する」だけで必ず成績は上がります。
キーワードは ①「時間を増やしてみる」 ②「それを続ける」 です。
とりあえず始めてみよう!
第3回目は大人にも当てはまるテーマで
大人も子供も関係なく「〇〇を始めたい」とか「〇〇を頑張ろう」という 気持ちを持
つものです。しかし、そのように思っても実際に行動に移せる人は少ないのが現
状です。
最近もしくは過去1年間で何かをしたいと思ったけど、何もしない内に時間だけが
過 ぎていったという経験していませんか?
実は「何かを始める」ためのエネルギーって途方もなく大きく、それをし続けるのも
また大変な労力が必要なんです。
特に「試験に合格したい」「勉強したい」「資格を取りたい」「キャリアアップしたい」と
考え、成功体験をしたいのであれば、それをしなければならない環境に身を置くこ
とです。
「とりあえずやってみる」それが出来たら、半分は終わったも同然です。
頭で考えるよりも行動を起こすことが大切。3日坊主で終わりそうと継続する自信が
ない人は学校や塾や予備校に入学し、その勉強をしなければならない状況を作って
しまうこと。
あまり考え込まず、考えずに行動に移すことが勉強に関して、成功する 第一歩。
「とりあえず、始めてみよう!」の気持ちで、チャレンジしましょう。
そうすれば「いつかきっと・・・」なんてことにはならないですから。
「よそゆき授業」にご注意を!
前回のコラムから、しばらく振りの更新となりました。
当塾も中間テストに向けて対策授業や質問会などを実施しました。
塾生が懸命に取り組んだ結果、中3本科生の45%が400点以上の得点を
達成。また今年度、新しく入学した中2・中3生の70%が直近(昨年度末)の
学年末テストよりも30点以上得点UP!
最も点数を伸ばした生徒で72点もUPさせ、中1の1学期のテスト以来初の
400点の大台に乗せました。この調子で期末試験も頑張ってもらいたいです。
さて今回のお話は塾選びのポイントを一つ。
最近は塾を選ぶ際に、体験授業を受ける方が増えてきています。
体験授業まで受講して選んだはずの「塾が合わなかった」と言って、途中から
転塾してくる生徒がいます。それも学力的には学年順位で2ケタ順位から真ん
中辺りをキープしている生徒が移ってきています。
なぜこのような事態が起こるのか?
この5月・6月に他塾から転塾してきた生徒に聞いた話をまとめると「まず授
業の進め方が体験授業の時と違っていた」ということ。それに「少し難しい問
題の解説になると、普段からよく出来る生徒が理解したら、次の問題に移るみ
たいな流れで授業が進んで、普通レベルより下の生徒は放っていく感じだった
から」ということを話していました。
その理由として考えられることは、おそらく、体験授業と普段の授業に違いが
あったのでしょう。
つまり体験者がいる日の授業は、特別に「よそゆきの授業」を提供しているの
ではないでしょうか?
塾側の立場で考えれば「入学を検討している」というお客様がやって来て、塾
の良さをアピールするために、普段ならそこまで丁寧には解説しないよという
レベルの「よそゆきの授業」を行い、体験に来た生徒はそれを「普段の授業」
だと思い、入学を決める。
しかし入学して「普段の授業」を受けると、「よそゆきの授業」を体験して入
学した生徒にとっては「なんか違う」と思うのも無理はないでしょう。そして
入学して何カ月も経たない内に転塾する生徒が出てくるのだと思います。
「これから塾に入ろうかな」とか「塾を変えようかな」と考えてらっしゃる方
の中には、体験授業を受ける機会がある方もいることでしょう。
その時は、その塾に通うお友達に「授業って、普段もこんな感じ?」と一言聞
いてみて下さい。きっと「よそゆきの授業」に騙される危険性は減ることでし
ょう。
ちなみに当塾は、普段と同じ授業を行っていますので安心して下さい。
塾人として
夏期講習会も終わり、久々の更新となる塾長コラムの第5回です。
今回は塾長としてあるいは先生としてというよりも塾人としての私について少し語ってみます。
私には塾人として大きな目的が2つあります。
・「BCアカデミーに入学した生徒全員の成績を上げたい」
・「将来、経済的に自立した大人になってもらいたい」
近い将来の目的として「生徒全員の成績をなんとかして上げたい」という想いは
常にあります。「少しでも成績アップに役立つ教材は無いか?」あるいは「講義
内容をもっと工夫は出来ないか」など私だけでなく、当塾の講師陣もより良い授
業を目指して頑張ってくれています。
それと遠い将来の目的として「経済的に自立した大人になってもらいたい」とい
う願い。この願いこそが、塾人としての私の精神的支柱となっています。
「経済的な自立」とは親から独立し、自分が稼いだお給料で生活すること。新し
く家族が出来れば、家族を守っていくだけの経済力を持つこと。
きっと子供を持つ親なら当然のように願うことだと思います。
しかし現在の国内外の状況に目を向けると、子供たちの未来は明るいと言うよりはむしろ薄暗いと言った感じではないしょうか。
失業率や大学生・高校生の就職率、非正規雇用者の割合、生活保護受給者数の増
加。それに20才以上の引き籠り、ニート、フリーターの増加。精神・神経系病
院に通う患者数の増加など、将来に不安を覚える例は枚挙にいとまがありません。
こんな世の中だからこそ、せめて私と何らかの接点を持った子供たちには「経済
的な自立を掴むため、学ぶ意味や生き抜くチカラ」を身に付けて欲しいと願い、満足度の高い授業を行っています。
続く
前回の続き
先日、夏期講習会が終わり、2学期初めに行わる課題考査のために教室を開放し
て質問会を行っていた時、10年ほど前に高校部を卒業した、かつての教え子が
ひょっこり顔を出してくれました。
30歳目前の彼は、お盆休みを遅く取って久しぶりの帰省だったようで、今は千
葉県で働いているそうです。
その彼が塾に顔を出した理由が「先生にホントの意味でどうして勉強する必要が
あるかってことを教えてもらったのに、そのことをきちんと受け止めず、勉強し
なかったことを後悔していた。」ってことを話したかったそうです。
彼の話では、大学3年の冬から始まった就職活動で実感し、大学4年の7月には
適当な手を抜いた勉強しかしなかったことを大いに反省したそうです。
卒業までに就職先は見つかったが、思い描いていた社会人像からは程遠く、会社
の規模も小さく仕事内容も充実したものではなく、給料日になると中学・高校時
代をもう少し頑張って勉強していたら…なんて落ち込んでいたそうです。
そして働き始めて5年目の冬、会社が突然倒産し、転職せざるを得ない状況にな
ったそうです。転職市場でも職歴と学歴は必ず確認され、履歴書だけで不採用通
知が届くなど、ずいぶんと苦々しい思いもしたそうです。
しかし、採用された会社は駄目元で受けた、それまで働いていた会社よりずっと
大きな会社。
採用担当者に採用された理由を尋ねると、会社勤めをしながら取得していた簿記
2級の資格。この会社でその簿記の資格が生かせる仕事をする訳ではないけれど、
仕事をしながら勉強もしていた姿勢と資格取得という目に見える形で結果を出した
彼の心構えを高く評価したそうです。
現在は前の会社よりも仕事は面白いし、給料も少し多く、大人になってからでも
勉強していて良かったと思ったそうです。「作業は勉強ではない!」
第7回目となるコラムは成績を上げる秘訣もテーマの一つです。
今回の期末テスト対策用の学習会の中でも見かけて注意をしましたが、当塾に入学して数か月が経つにも関わらず、いまだに「作業」を勉強していると勘違いしている生徒がいます。
保護者の皆さんにも経験があると思います。
例えば、授業のノートを提出し、チェックがあるためなのか、見事に色ペンを使い分け、きれいにまとめてあるのに、なぜか成績はイマイチという生徒。
⇒カラフル過ぎて何が大事か良く分からない。
黒と赤の2色でまとめたノートでも、きちんと丁寧な
文字で書いていたら先生は高く評価してくれます。
カラフルなノート作りにかけた時間がもったいない。
明日、明後日にテストというタイミングで、漢字の書き取りや英単語の暗記ばかりで1時間も2時間もかけている生徒。
⇒確かに漢字もテストに出るでしょう。だけど集中して
時間をかけた割に出題数は少ないし、実はあまり覚え
られていないことが多くて…。
学習し終えてなければならない範囲をテスト直前にす
るのは、勉強の順序が間違っていないかなぁ?
テスト後に提出しなければならないワーク類を仕上げるため必死になって解答を写している生徒。
⇒ワーク類からの出題が最も多く、きちんと仕上げれば
平均点以上も可能なテキストを、答えを写す作業で終
わらせるなんて…。
当塾のテスト前は必ずワークの間違えた問題を質問し
て、理解するように指示しています。
その上で、類題を対策プリントとして解くように指示
し、成績を上げるために二重の対策を立てています。
どうですか?
あ~、あるあるってなりませんか?
ここで間違えないで下さいね。作業がすべてダメと言っているのではありません。
テスト前に「重要ポイントをまとめる」など大切な作業もありますから。
では何がいけないのかと言うと、それは作業をするタイミングとその学習する内容。
ただ教科書を写すだけでは、意味がないですし、漢字やワークなどはテスト前の余裕がある時期から手をつけておくべきなのです。
また作業は普段あまり勉強しない生徒にとって、すごく勉強した気にさせます。実はこれが良くない。
テストに向かう準備が整ってないのに、「準備ができた」と勘違いしてしまい、本当に必要な勉強に手がまわっていないことを気付いていないのです。
だから本番で点数が取れるはずありません。
適切なタイミングで適切な内容の勉強をする。
これが良く言われる『正しい勉強法』の一つです。
この『正しい勉強法』を実践するだけで成績は上がります。
今年、当塾に入学した本科コース生全員が点数を伸ばしています。
100%点数アップしています。
例えば、中2生で入学前の成績が250~270点台だった生徒が5人いましたが、その全員が300点を超え、370点台に到達した生徒もいました。
半年で最高117点も伸ばした生徒もいます。
他の塾に通っていた生徒でも成績を伸ばし、順位で80番抜きをしたケースもあります。
これは勉強方法を変え、勉強に対する意欲を引き出した結果です。
いつまでも無意味な作業に追われてる場合ではないですよ。
今回のまとめ。
間違ったタイミングでの作業は勉強ではありません。
作業をして勉強したと思うのは間違いです。
それでは成績は上がりません。
成績が上げる方法は、適切なタイミングで適切な内容を学習する正しい勉強法で学ぶだけ。
すぐに結果になって返ってくるよ。
考える力をつける質問のしかた
「考える力がない子」を変える3つの問いかけ方 「基礎力はありますが、応用力がありません。自分でじっくり考える力が足りないので、応用問題ができないようですね。もう少し考える習慣を家庭でもつけてください」と言われました。確かに応用力がないと思い、子どもには「ちゃんと考えるようにね」と言ってはみますが、なかなか考えるようになっているようには思えません。考える力を身につけるにはどうしたらいいでしょうか。
これは以前、2014年から2年間、神戸新聞のマイベストプロに認定され、その後ヤフー知恵袋のカテゴリーマスターに選出され、教育に関する相談を受けていた時期に質問でよく聞かれたものです。
■子供に「考えなさい」という保護者がその意味をあまり知らないという事実…。
「応用力がない」という言葉はこれまで、数多く、あらゆる場面で聞いてきたし、塾講師として何度も言ってきた言葉です。 小学生の高学年になると、子供たちの解く問題も基礎問題と応用問題に分かれ、基礎問題はできるが、応用問題はできないという子は非常に多くなってきます。
上記の最終的な質問として「考える力を身につけるにはどうしたらいいでしょうか?」とあります。もちろん応用力をつけるには、考えることが大切なことなのですが、「考える」とはどういうことか、そもそもその意味がわかっていないで使ってしまっている可能性もあります。 保護者の方は「”考える”とはどうすることかご存知ですか?」と問われてしっかりと答えられるでしょうか。
かくいう私も20歳半ばまで、正しい意味での「考える」とはどういうことか知りませんでした。 ですから勉強しても表面的に点数は取れますが、応用問題などの“変化球は打てなかった”のです。
20歳の半ばまでに、プロの塾講師として数多くの生徒を教えてきました。 その中には地頭が良く、放っておいても成績を上げていく生徒もいれば、テスト前に補習をしても平均点を10点も20点も下回って帰ってくるような生徒もいました。
そんなある時、重要なことに気づいたのでした。 それは、学校の先生をはじめ保護者の方の多くが「考えるとはどういうことか」あるいは「考える方法とは」を知らずに、子供たちに「考えなさい」という言葉を使っているということだったのです。 これでは言われたほうもたまったものではありません。 勉強の世界では、このように抽象的な言葉で激励するだけで方法論は伝えない、という不思議な現象が多々あるのです。 たとえば次の2つはその典型だと思います。
例1)「勉強しさない!」と言われることはあっても、「具体的な勉強方法」を教えてもらうことはあまりありません。 それにもかかわらず、「勉強しなさい!」という言葉だけが独り歩きしている。
例2)「次回テストするから覚えてくるように」と言われることはあっても、「覚え方」を教えてもらったことはない。それにもかかわらず、誰もが覚え方を知っていることを前提として「次回テストするから」と言われる。
もちろん、この方法を教えてくれるすばらしい指導者は世の中にはたくさんいます。その先生に当たればラッキーですが、少なくとも私自身教えてもらった記憶はありませんし、さらに私が指導してきた子供たちに聞くと、これまでにその方法を教えてもらったことはないという子ばかりでした。 これでは、いくら「勉強しなさい」「覚えなさい」と言われても、せいぜい、ノートを見るか、教科書を眺めるか、問題集を1回解いたというレベルで「勉強したよ」となってしまうのも無理はありません。 しかも、そのようなやり方では点数につながらないため、元々面白くない勉強がさらに嫌になってしまいます。
これと同じことで「考えなさい」と言われても「考え方」を教えないので、いつまで経っても、考えるようになりません。まして応用力をつけるなど、夢のまた夢となってしまうのです。
■「考える」が始まる、3つのアプローチ
そこでまずは「考える」とはどういうことか、私自身の考えをお話しします。これがわかると、子供にどのようなアプローチを取れば良いかわかります。
「考える」とは
「自分の言葉で語れること(What)」 「疑問に思うこと(Why)」 「手段や方法を思いつくこと(How)」 このどれかをしているときに「考えている」という状態になると考えます。
通常の教育現場では教える側からの「これは何?」「どこ?」「いつ?」「どっち?」が多く、このようなインプットばかりのアプローチでは、考えるという行為は起こりにくいのです。
しかし、次の3つのアプローチを使うと学ぶ側の「考える」が始まります。
1)「自分の言葉で語れること(What)」
「この問題の解き方を自分の言葉で言うとどうなる?」「この人の言っていることってどういうことだろうね?」「要するにこれはどういうことなんだろうね?」と聞き、【自分の言葉で】語らせるようにすると、頭が動き始めて、「考える」ことが始まります。
2)「疑問に思うこと(Why)」
「なぜそうなの?」「なぜだと思う?」「どうしてこうなんだろうね〜」と問われると人間は、考えます。どうしてだろうかと。たとえば、「どこに住んでるの?」と聞かれると、住所などの頭に入っている知識をアウトプットすればいいですね。この行為は考えていません。しかし、「どうして、そこに住もうと思ったのですか」と聞かれると、「あれ、どうしてだったかな」とその理由を考え始めますね。これが考えるということです。
3)「手段や方法を思いつくこと(How)」
「どうしたらいいと思う?」「どのように感じた?」など英語で言うHowに関係する質問をすると、考え出します。これも単に知識を問いているわけではなく、考えないと出てこない質問です。
これら3つのアプローチは、勉強での応用力のみならず、実は、社会人となってからも求められる重要な要素なのです。社会人の方を対象の研修やセミナーではよく「what why how」の3つについての話がされています。 これらは、いずれも社会で必要な視点であるといわれているからです。
「課題は何か?(What)」「なぜそうなのか?(Why)」「ではどうすればいいのか?(How)」という3つの視点がないと企業は進化発展できません。科学の世界でも、この3つを重ねて進化してきていますね。もちろん昨今のテクノロジーの進展もしかりです。
2020年の大学受験改革もこの考える力を求めて、論述式の問題が増えることが発表されています。知識の蓄積はもちろん必要です。その知識をどう活かすかが問われる試験になりそうです。
以上のように、社会に出て最も必要とされる3つのアプローチを使って、「考える力」をつけておくと、勉強での応用力のみならず、将来にもつながる本質的能力を手に入れたことになります。
■アウトプットの質を問うと台無しになる
ただし、気をつけなければならないことがあります。 それは「質問をしたけど、相手が答えられなくてもいい」ということを知っておくことです。
質問されると自動的に頭は考え出しますから、アウトプットの質は問いません。答えなくても頭は動いているということなのです。この点を知らないと「どうして、わからないの!」という言葉が出てしまいます。そうすると、せっかく考え始めた子どもをがっかりさせる可能性があるので注意が必要です。
このように「考える」ということができるようになるには【問いかけ】がとても大切になります。テーマは日常のテーマなんでも構いません。逆に勉強以外をテーマとしてほうがすんなりと入りやすいのですね。
ぜひ、ご家庭でこの3つのキーワードを使って「考える力」を伸ばしていってください。
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時間 PM1時半~11時
場所 当塾・第2・5教室
② 第12回 『学習会&質問会』
曜日 7月3日(日)
時間 PM1時半~10時
場所 当塾・第2・5教室
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会」には、先生がずっと控えている
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